東京都ターゲット・バードゴルフ協会
               

普及委員会による地域協会訪問記

 

2023-06-21 狛江市TBG協会訪問 

普及委員会 竹之内 千恵子

 コロナ禍で各協会訪問がなかなか出来ず、少し落ち着いたところで今回は狛江TBG協会への第1回の訪問となった。
 訪問目的は、会員の増員を図るため各協会がどのような場所で日々練習しているのか話し合いを行い、いろいろな意見を聞き普及委員会の活動方針を検討していきたいと考えております。
 今後、回を重ね各協会訪問する予定です。

 小田急線「和泉多摩川」下車西口から3分、多摩川べりに歩き堤防を駆け上がると多摩川が顔を出す。川半分東京側が狛江市、川向こうが川崎市高津区。
川向こうには向ヶ丘遊園が見える。
多摩川緑地公園グランド河川敷にはすでにターゲット・バードゴルフののぼりが風に揺られ、各ホールでプレーしている姿が目に飛び込んできた。

 真鍋会長、はじめ狛江TBG協会の皆さんの歓迎を受けての訪問。
東京都TBG協会からは、竹之内普及委員長、塩山専務理事、藤井理事、小峰普及委員、山田普及委員の5名が参加。

 狛江市TBG協会の歩み
   ・創 立:2013年4月1日
    会 長:真鍋正広
    会員数:35名(2023年4月1日現在)
   ・練習環境
    多摩川緑地公園グランド河川敷コース週3回(月、水、金)
    公園コース週2回(火、木)

 名プレイヤーを輩出し会員育成にも熱心に取り組まれている、狛江市TBG協会ならではの会員育成の知見について耳を傾けてみた。

 府中市TBG協会、杉並区TBG、東京都TBG協会の支援を受け創立。
当時、東京都協会指導員の川又さんの指導の下、狛江市役所、狛江市体育協会の
厚い支援のもと協会実績と地域貢献を重ね今に至る。
狛江市市民活動情報誌「わっこ」に会員募集記事を掲載したのが始まりと、創立者の堀川博生さんは語る。堀川さんは、今年度東京都TBG総会に於いて高齢者表彰も受賞した。
狛江市TBG協会は「規則を守りマナーを守ること」そして「なごやかに楽しくプレーを楽しむ」ことをモットーに発足し、普及エリアは近傍の府中市、世田谷区、川崎多摩区にも拡げ現在5名の会員がいるとの事。
競技志向の仲間、健康志向の仲間、ゴルフからの転向組、いろいろな色を織りなした仲間たちがここに集まっている。堀川元会長は、テニスからの転向者と言う。
会員の中には、ゴルフの長距離運転・高齢を心配し家族からの願いを聞き入れ自転車でのバードゴルフに転向した仲間もいる。

 懇親会を始めるにあたり真鍋会長の話があり、都協会普及委員の紹介を頂いた。
狛江市TBG協会に於いても籠入れがウイークポイントという。技術講習を始めるにあたり、藤井理事から籠入れの基本講座が行われた。
羽根の置く位置と左足(左足かかと)、両肘は閉める。両ひざは固定し流されないようにする。そして各個人の工夫の中で自分の籠入れスタイルを確立していくと良い。3m、5m各自、自分の振り幅を身に付けスイングすることが大切と語る。

一挙手一投足に真剣なまなざしが注がれる中、参加者からの熱心な質問に答えながら、模擬実演を加え参加者の個人指導にも熱のこもった時間を過ごした。

その中で、籠入れ講習会の折に、いとも簡単に軽やかに籠の中に羽根を運ぶ方がいた。名前は津端さんという。その方に会員勧誘に関して話を聞いてみた。
 この辺りは堤防を散歩、散策、ジョギングをしている方が多い。その中で立ち止まり興味を示している人に積極的に声がけをするとの事。週に3回の練習となると皆さんが堤防の上から何回か見ていると興味を覚えるらしい。
河川敷で散歩しているなら「こちらに来てコースの中を散歩したら」、とってもわかりやすく明快な勧誘と思う。

新入男性会員は、無口な方が多くこちらから積極的に声かけを繫いでいくようにしている。仲間意識を持ってもらい、そこから仲間を増やしていくとの事。
そして、入会者のフォローを大切にする。入ってきた人を孤立させることなく側面から支援を見守る。

話が盛り上がる中で「この人身長が伸びたのよ」。最初何の話をしているのか理解できなかった。シニア年代になっても「身長が伸びる」。そう思ってよくよく話を聞いていくうちに彼女の指導極意が見えてきた。

入会当初は「羽根」を一生懸命に見てクラブヘッドに当てる。どうしても羽根をよく見ようと近づくために、前かがみになる。それが月数を重ねていくと、前かがみが取れ自信に満ちたスイングが出来上がって来る。新入会員のつまずきや悩みを見つけながらの熱意ある指導。この指導極意に隠されているのが「身長が伸びたのよ」のフレーズだった。
 ゴルフに全く縁のない入会者もたくさんいる。そこで練習の秘訣はと女性会員に聞くと、TBGニュース「仙太郎塾」(バードゴルフの仙術)愛読者との事。配布されるたびに読み返し保存、料理・掃除の合間に素振りスタンスの練習を重ねているとの事。まったく頭の下がる思いがした。